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​京焼・清水焼

京焼・清水焼(きよみずやき)は、京都を代表するブランド伝統工芸品のひとつです。

伝統を重視し繊細、優麗、巧緻な器と、現代の暮らしに潤いを与えるにふさわしい斬新な器です。またかつての都が京都にあった背景から、全国・諸外国から伝えられた様式・技法・陶土が融合されているため、それぞれ窯元ごとに違った特徴があるのも京焼・清水焼の魅力の一つです。

​歴史背景

京焼が登場するのは寛永年間(1624-44)で、瀬戸の焼物師・三文字屋九右衛門が栗田口で栗田焼を始めてからだといわれています。明暦年間(1655-58)の頃、清水産寧坂で野々村仁清が焼成を始め、押小路焼のこうち釉や七宝などの技法を取り入れて、金、銀彩を施した華やかな色絵陶器を完成しました。この色絵陶器は栗田口や御菩ろ池、音羽、清閑寺の諸窯にも波及して「古清水」と呼ばれる独特の色絵陶器を生みました。

仁清の弟子、尾形乾山は兄光琳の絵付けによる琳派風意匠の優れた作品を残し、仁清と並んで京焼の第一次黄金時代を築いています。

江戸中期 煎茶が流行し奥田頴川、青木木米、仁阿弥道八、永楽保全らが第二次黄金期を築きます。古清水の諸窯は染付磁器や色絵磁器で煎茶器作りに乗りだし隆盛を招きます。

​京焼の特色はその多様性と人工美にあります。中国風の染付、青磁、白磁、青白磁、金襴手、朝鮮風の高麗青磁や三島、東南アジア風の「こうち」もの、唐津や瀬戸、美濃、信楽、伊賀などあらゆる技法、あらゆる種類、あらゆる質のものを作っています。これほど多彩な作品を作り出した窯は他に例がないといわれます。

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